ピラティスとヨガの違い

 

ピラティスの特徴を聞くと、動きの穏やかなエクササイズという点で、ちょっとヨガとも似ているのではないかと思うかもしれません。

 

ピラティスでのエクササイズで行うのは、バランス良く身体を鍛えていくことで、均整の取れたスリムな身体にしていくものです。その点が、ヨガの痩身方法とも似ているということで、そのため混同してしまう人も結構いるようです。

 

それもそのはず、詳しく言えば、ピラティスではいろいろなエクササイズを組み合わせた複合エクササイズとなっているわけで、当然その中にはヨガも含まれています。従って混同する人がいても無理のないことなのですが、実際に行ってみるとかなり異なるものだということがわかるはずです。

 

最も異なるのは基本となる呼吸方法でしょう。ヨガでは腹式呼吸をしますが、ピラティスでは胸式ラテラル呼吸となります。そのため主に使用する筋肉や鍛えられる部位もかなり異なってくるわけです。

 

ヨガの腹式呼吸は、腹を出したり引っ込めたりさせて横隔膜を上下させる呼吸方法で、精神安定、血圧上昇抑制、脳の活性化が効果として期待でき、脳波もα波やθ波のリラックスした状態になっていくとされています。つまりヨガの場合は精神的な改善を重要視しているわけで、完成したポーズをとれれば精神統一をすることができます。

 

しかしピラティスでは、身体を鍛えることを基本的な目的としており、優先的に精神性の改善を行うわけではありません。ピラティスはあくまでもエクササイズです。ヨガをエクササイズとは呼ばないので、これでピラティスとヨガの違いがはっきりしてくると思います。